2026年にSFC修行をするならどんなルートが良いか、ルート選びのポイントについてまとめていきます。
私は2023年にSFC修行を実施しましたが、修行経験を踏まえて、2026年に修行するならどんなルートを選ぶと良いか考えてみました。
2026年5月19日からANAの運賃形態などが変更になるため、2026年は修行する時期が重要になってきそうです。
結論から言うと、コストを気にせず最短で終わらせるなら国際線、搭乗回数を重ねてもコスパを考慮するなら国内線がおすすめです。
このページでは、国際線・国内線それぞれのルートを選ぶポイントについてまとめていきます。
SFC修行とは

SFCとは「Super Flyers Card(スーパーフライヤーズカード)」の略称です。
スーパーフライヤーズカードは、ANAが発行するクレジットカードの一種です。このカードを持っている人は、ANAの上級会員(プレミアムメンバー)と同様のサービスや特典が受けられます。
一般的なクレジットカードのように誰でも入会できるわけではなく、ANAの上級会員にのみ入会を許される、特別なカードです。このカードを持っていれば、半永久的にステータスが保持されます。(年会費は必要)
このカードに入会するための第一歩となる「ANA上級会員」になるべく、たくさん飛行機に乗ることを「SFC修行」と言います。
SFC修行をはじめる前に必ず知っておくべきだった内容をまとめていますので、ぜひご一読ください。
SFC会員になるために必要な年間プレミアムポイント
プレミアムポイントとは、搭乗した距離に応じてもらえるマイルとは別のポイントです。飛行距離とクラス・運賃区分によって計算されます。

スーパーフライヤーズカードへの入会資格はプラチナステータスからとなり、年間で50,000ポイントを獲得する必要があります。
2026年にSFC修行を考えている場合、2026年1月〜12月に搭乗したプレミアムポイントでステータスが決定します。2025年に航空券を予約・支払いをしても、搭乗するのが2026年であれば、2026年のプレミアムポイントとして加算されます。

プレミアムポイントの計算方法は、上記のように定義されていて、それぞれの概要はこんな感じ。
2026年は、5月19日から主に国内線で大きな変更があるため、変更点は赤字で記載しています。
| 区間マイル | 搭乗区間ごとに定められたマイル数 |
|---|---|
| クラス・運賃ごとの積算率 | ANAバリュー、ANAスーパーバリュー、株主優待が75% ANAスーパーセールは50% プレミアムクラスは125% 【2026年5月19日以降】 エコノミークラス: シンプル70%、スタンダード80%、フレックス100% ファーストクラス: シンプル120%、スタンダード130%、フレックス150% |
| 路線倍率 | ■ 国内線 全路線:2倍 ■ 国際線 アジア・オセアニア:1.5倍 アジア・オセアニア以外:1倍 ANA以外のスターアライアンス便:1倍 |
| 搭乗ポイント | ■ 国内線 プレミアムクラス、ANAバリュー:400 ANAスーパーバリュー:0 【2026年5月19日以降】 ファーストクラス、エコノミー/フレックス:400 エコノミー/スタンダード:200 エコノミー/シンプル:100 ■ 国際線 U、H、Q、V、W、S、T、L、K:0 その他:400 |
区間マイルが関係してくることから、とにかく遠くへ行けば良いということがわかります。また、クラス・運賃も上位であればあるほど獲得プレミアムポイントは多くなります。
それを踏まえて、国内線・国際線ごとにどのようにルートを選べば良いか、ポイントをまとめていきます。
その前に、2026年のSFC修行において、重要なことが1つ。
2026年のSFC修行は時期が重要

2026年5月19日から、主に国内線の運賃体系で大きな変更が入ります。
5月19日を起点に、その前後で獲得プレミアムポイントが変わってくるので、「いつ修行するか」が非常に重要になってくる気がしています。
何がどう変わるのかは別途まとめているので、ご一読いただけると嬉しいのですが、SFC修行に関係してくる部分だけピックアップするとこの2点。
1. 座席クラスの名称変更
- 普通席 → エコノミークラス
- プレミアムクラス → ファーストクラス
2. 運賃体系のリニューアル
- 「シンプル」「スタンダード」「フレックス」の3種類の運賃に再編
- シンプル:必要最低限のサービスで価格重視。席指定不可など制限あり
- スタンダード:バランス型。事前座席指定・アップグレード可、変更は有料
- フレックス:高い柔軟性。予約変更が無料、当日購入可など
運賃体系がリニューアルされることにより、獲得プレミアムポイントも変わってきます。新旧比較してみると、変更後の方が獲得プレミアムポイントが増えていることがわかります。
| 路線 | 〜2026/5/18 ANAスーパーバリュー | 2026/5/19〜 シンプル | 2026/5/19〜 スタンダード |
|---|---|---|---|
| 羽田→那覇(984マイル) | 1,476 | 1,477 ±0% | 1,774 +20% |
| 羽田→大阪(280マイル) | 420 | 492 +17% | 648 +54% |
| 羽田→福岡(567マイル) | 850 | 893 +5% | 1,107 +30% |
主な130路線でスーパーバリューとスタンダードを比較してみると、平均で+47%も獲得できるようになっていました。
つまり、2026年にSFC修行をするなら5月19日以降の方がやりやすいのではないかと思っています。(主に国内線においては、ですが)
2026年5月18日までの搭乗においては2025年までのSFC修行と特に大きな変わりはありませんので、1〜5月に修行することを考えている方は、ぜひ下記の記事を参考にしてみてください。
ということで、2026年5月19日以降のSFC修行において、国内線・国際線ごとにどのようにルートを選べば良いか、ポイントをまとめていきます。
国内線の修行ルート選びのポイント
まずは、修行ルートを考えやすい国内線のルート選びについて見ていきます。
2026年5月19日以降は今までよりもプレミアムポイントが獲得しやすくなっているので、ポイントとしては2つ。
ポイント1:運賃はスタンダード以上
これまで複数あった国内線の運賃体系が「シンプル」「スタンダード」「フレックス」の3種類の運賃に再編され、新しい運賃区分に対してプレミアムポイントの積算率と搭乗ポイントは、このように設定されています。
| 座席クラス | 運賃区分 | 積算率 | 路線倍率 (国内線) | 搭乗ポイント |
|---|---|---|---|---|
| エコノミークラス (旧普通席) | シンプル | 70% | 2倍 | 100 ポイント |
| スタンダード | 80% | 200 ポイント | ||
| フレックス | 100% | 400 ポイント | ||
| ファーストクラス (旧プレミアムクラス) | シンプル | 120% | 400 ポイント | |
| スタンダード | 130% | 400 ポイント | ||
| フレックス | 150% | 400 ポイント |
先に見た通り、エコノミークラス(旧普通席)にも搭乗ポイントが付与されるようになり、近距離路線でもプレミアムポイントが獲得しやすくなっています。
シンプル運賃が一番安いので、コストを考えるとシンプルを選びたい気持ちになりますが、事前座席指定ができなかったりアップグレードができなかったりといった制約がありますので、SFC修行においてはスタンダード運賃以上を選択することをおすすめします。
ポイント2:直前アップグレードを利用する
5月19日以降、直前アップグレードが搭乗27日前から申し込み可能になります。(それまでは2日前から)
スタンダード運賃以上であればアップグレードができるので、搭乗27日前からアップグレードを狙いましょう。
最初からファーストクラスで購入するには運賃が高く、PP単価も良くない傾向にあるため、直前アップグレードを狙うのがおすすめ。
※ ただし、時々ファーストクラス(旧プレミアムクラス)でもビックリするような運賃があるので、PP単価は都度計算してみてください!

直前アップグレードの場合のプレミアムポイントは、積算率が+50%になります。ファーストクラス(旧プレミアムクラス)を最初から予約していると搭乗ポイントが400ポイント付与されますが、残念ながら直前アップグレードは対象外。
ですが、搭乗ポイント200ポイントは維持されたままなので、大量PP獲得が狙えます!
国際線の修行ルート選びのポイント
国際線を利用すると、一回の搭乗で大量のプレミアムポイントが獲得できるため、最短ルートとして人気です。国内線よりは割高になりますが、最短で終わらせるための効率について考えてみたいと思います。
ポイントは3つ。
ポイント1:アジア・オセアニア方面へ
国際線のプレミアムポイントの計算方法は「路線倍率」の部分で変動があり、アジア・オセアニアで1.5倍、その他が1倍。ANA以外のスターアライアンス便も1倍です。
つまり、国際線を利用する場合は、アジア・オセアニア方面のANA便を利用するのが良いということになります。

アジア・オセアニア方面の中でも、区間マイルの多い路線を選ぶと効率が良くなります。
行きたい国へ行くのが一番ではありますが、成田・羽田空港から就航している東南アジア・南アジア・オセアニア路線で獲得できるプレミアムポイント早見表をまとめています。
ポイント2:プレミアムエコノミーを利用する
最短で終わらせるなら、プレミアムエコノミーで搭乗すると大量のプレミアムポイントが獲得できます。気軽に購入できる金額ではなくなりますが、SFC修行という理由で優雅に楽しむのもアリかな、と。
プレミアムエコノミー(E)で搭乗すると、積算率100%で搭乗ポイントが400ポイント加算されます。
一番距離が近いマニラ(1,880マイル)で片道3,220ポイント、一番距離のあるパース(4,926マイル)で片道7,789ポイント獲得できます。

注意したいのは、プレミアムエコノミーでも(N)という記載がある場合は積算率が70%となるので、予約クラスをよく確認してから予約するようにしてください。
| 予約クラス | 区間基本マイレージに対する 積算率 | 搭乗ポイント | |
|---|---|---|---|
| プレミアムエコノミー | G、E | 100% | 400 |
| N | 70% | 400 | |
| エコノミークラス | Y、B、M | 100% | 400 |
| U、H、Q | 70% | 0 | |
| V、W、S、T | 50% | 0 | |
| L、K | 30% | 0 | |

ポイント3:国際線搭乗前に、国内線の乗継便を利用する
国際線に乗る前に、成田や羽田まで国内の他空港から乗り継いで来る方もたくさんいます。その場合、羽田までの国内線が安く搭乗できる割引運賃が適用されます。
この乗継時の国内線の積算率は100%!(搭乗ポイントは0)
とても良い単価でプレミアムポイントを獲得できます。
おすすめは、那覇を出発地にして国際線を予約するルートです。那覇⇔羽田間のプレミアムポイントは、積算率100%で往復3,936ポイント獲得できます。

出発地となる那覇までの国内線は、別途予約する必要があります。
例えば、札幌・新千歳空港を起点に修行する方が那覇空港発の国際線で修行ルートを組んだとして、那覇までの国内線を直前アップグレードすると、一回の修行ルートで25,000ポイント以上獲得できます。
2回このルートで搭乗すれば、50,000ポイント獲得できますね!これが最短ルートではないかと思います。
| 予約 | 出発 | 到着 | クラス | 獲得PP |
|---|---|---|---|---|
| 国内線 (往路) | 札幌 | 那覇 | エコノミー/スタンダード (直前アップグレード) | 3,832 |
| 国際線 (往路) | 那覇 | 羽田 | エコノミー(Y) | 1,968 |
| 羽田 | シドニー | プレミアムエコノミー(E) | 7,694 | |
| 国際線 (復路) | シドニー | 羽田 | プレミアムエコノミー(E) | 7,694 |
| 羽田 | 那覇 | エコノミー(Y) | 1,968 | |
| 国内線 (復路) | 那覇 | 札幌 | エコノミー/スタンダード (直前アップグレード) | 3,832 |
| 合計 | 26,988 | |||
航空券の金額次第ではありますが、金額を気にせずとにかく大量にポイントが欲しい方には国際線の利用がおすすめです。
国際線×国内線の変化球!海外発券ルート
ANAは、海外を出発地として日本国内の複数都市へ行く航空券を、お得に予約することができます。ストップオーバー(24時間以上滞在)が最大2回まで可能になっていて、1回目は無料、2回目はUSD80でできるというもの。
基本的には海外の方向けの航空券ですが、日本国内からでも予約可能。しかも通常に比べて航空券の価格がかなりお得な設定になっていることが多いです。

ややこしいので図解すると、海外を出発地として国内の行き先を3ヶ所を指定するルートと、国内の行き先を5ヶ所指定するルートが組める、ということになります。
5ヶ所組む場合は有料ストップオーバーを利用するので、1ヶ所あたりUSD80(約12,000円)が必要ですが、通常で航空券を購入するより安い…!
しかもすごいのが、たいていの路線がフレックス運賃の設定になっています。積算率100%に搭乗ポイントが400ポイント、フルでもらえる運賃です。
さらにフレックス運賃なので、変更も可能。予約した後に日程の変更も可能ということになります。
これを利用して、修行ルートに組み込む。
やや上級者向けなので私はやったことがないのですが、このブログを読んでくださっている方からオススメされて、調べてみたらとてもお得なので、ご紹介。
例えば、有料ストップオーバーも利用して国内5ヶ所を指定してルートを組んでみます。
| 区間 | 出発 | 到着 | 区間マイル | 獲得PP |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ソウル(金浦) | 羽田 | 758 | 1,537 |
| 2 | 羽田 | 那覇 | 984 | 2,368 |
| 3 | 那覇 | 大阪 | 739 | 1,878 |
| 4 | 大阪 | 新千歳 | 666 | 1,732 |
| 5 | 新千歳 | 羽田 | 510 | 1,420 |
| 6 | 羽田 | ソウル(金浦) | 758 | 1,537 |
| 合計獲得PP | 10,472 | |||
一回の旅程で1万ポイントを超えて獲得することができます!
ソウルまでは別途行く必要がありますが、LCCなど利用すれば安くおさえられそうです。
もっと長距離路線でルートを組むこともできるので、ぜひ最適ルートを見つけてみてください。
2026年のSFC修行まとめ
ここまで、国内線と国際線それぞれのルート選びのポイントについてまとめてきました。
2026年5月19日に変更があるため、2026年の修行はややこしいですが、基本的に5月19日以降に修行する方がプレミアムポイントは獲得しやすいということがわかりました。
国内線ルート選びのポイント
- エコノミー/スタンダード以上の運賃を利用する
- 直前アップグレードを利用する
国際線ルート選びのポイント
- アジア・オセアニア方面へ
- プレミアムエコノミーを利用する
- 国際線搭乗前に、国内線の乗継便を利用する
コストはかかりますが、国際線にプレミアムエコノミーで1回と、海外発券ルートで国内をまわりつつ、数回の国内旅行をからめれば、50,000ポイントは達成できます。
国内線だけで修行する場合は、とにかく搭乗回数を重ねる必要がありますが、「月に1〜2回」など無理なく継続していけば、5月19日以降でも達成するのは難しくなさそうです。
また、ライフソリューションサービスの利用も含めてステータス達成を目指せば、コストも搭乗回数もおさえられます。
2023年に国内線だけでSFC修行を実施したルートと費用を公開しています。
本ページでまとめたようなポイントに気づく前に開始していたことと、2026年の変更前の獲得プレミアムポイントなので、効率は悪い修行ルートになっていますが、もし参考になればご覧になってみてください。







