2025年にSFC修行をするならどんなルートが良いか、ルート選びのポイントについてまとめていきます。
私は2023年にSFC修行を実施しましたが、修行経験を踏まえて、2025年に修行するならどんなルートを選ぶと良いか考えてみました。
結論から言うと、コストを気にせず最短で終わらせるなら国際線、搭乗回数を重ねてもコスパを考慮するなら国内線がおすすめです。
国際線・国内線それぞれのルートを選ぶポイントと、出発エリア別に獲得プレミアムポイントが多い路線についてもまとめていきます。
SFC修行とは

SFCとは「Super Flyers Card(スーパーフライヤーズカード)」の略称です。
スーパーフライヤーズカードは、ANAが発行するクレジットカードの一種です。このカードを持っている人は、ANAの上級会員(プレミアムメンバー)と同様のサービスや特典が受けられます。
一般的なクレジットカードのように誰でも入会できるわけではなく、ANAの上級会員にのみ入会を許される、特別なカードです。このカードを持っていれば、半永久的にステータスが保持されます。(年会費は必要)
このカードに入会するための第一歩となる「ANA上級会員」になるべく、たくさん飛行機に乗ることを「SFC修行」と言います。
SFC修行をはじめる前に必ず知っておくべきだった内容をまとめていますので、ぜひご一読ください。
SFC会員になるために必要な年間プレミアムポイント
プレミアムポイントとは、搭乗した距離に応じてもらえるマイルとは別のポイントです。飛行距離とクラス・運賃によって計算されます。

スーパーフライヤーズカードへの入会資格はプラチナステータスからとなり、年間で50,000ポイントを獲得する必要があります。
2025年にSFC修行を考えている場合、2025年1月〜12月に搭乗したプレミアムポイントでステータスが決定します。2024年に航空券を予約・支払いをしても、搭乗するのが2025年であれば、2025年のプレミアムポイントとして加算されます。

プレミアムポイントの計算方法は、上記のように定義されていて、それぞれの概要はこんな感じ。
| 区間マイル | 搭乗区間ごとに定められたマイル数 | 
|---|---|
| クラス・運賃ごとの積算率 | ANAバリュー、ANAスーパーバリュー、株主優待が75% ANAスーパーセールは50% プレミアムクラスは125% | 
| 路線倍率 | ■ 国内線 全路線:2倍 ■ 国際線 アジア・オセアニア:1.5倍 アジア・オセアニア以外:1倍 ANA以外のスターアライアンス便:1倍 | 
| 搭乗ポイント | ■ 国内線 プレミアムクラス、ANAバリュー:400 ANAスーパーバリュー:0 ■ 国際線 U、H、Q、V、W、S、T、L、K:0 その他:400 | 
区間マイルが関係してくることから、とにかく遠くへ行けば良いということがわかります。国内線・国際線ごとに、どのようにルートを選べば良いか、ポイントをまとめていきます。
国内線の修行ルート選びのポイント
まずは、搭乗ルートを考えやすい国内線のルート選びについて見ていきます。
国内線のルートを選ぶポイントは3つ。これを念頭に置いてルートを考えると、考えやすいと思います。
ポイント1:スーパーバリュー75を利用する
搭乗日の75日前までであれば、ANA SUPER VALUE 75(スーパーバリュー75)という割引運賃が利用できます。
往復で利用することで5%の往復割引も効き、ある程度安い運賃で予約できるので、なるべく早めにプランを立てておくことをおすすめします。

スーパーバリュー75の積算率は75%、国内線は路線倍率が2倍なので、区間マイルが多ければ多いほどたくさんのプレミアムポイントが獲得できます。
ポイント2:乗継路線を利用する
スーパーバリュー75と同様に75日前までに予約するのをベースに、ANA SUPER VALUE TRANSIT 75(スーパーバリュートランジット75)という乗り継ぎ運賃を利用すると、搭乗ポイントが1区間につき200ポイント付与されるようになります。

スーパーバリュー75を利用するよりも多くのプレミアムポイントが獲得できるので、直行便よりは乗継便を検討してみましょう。
乗継路線は多く設定されているので、出発エリアごとに獲得PPが多い路線を選んでみてください。
ポイント3:直前アップグレードを利用する
搭乗2日前から直前アップグレードの受付がはじまります。
スーパーバリュー75もしくはスーパーバリュートランジット75で予約しておいて、搭乗日の2日前に直前アップグレードを狙います。
最初からプレミアムクラスで購入するにはチケットが高く、PP単価も良くない傾向にあるため、直前アップグレードを狙うのがおすすめ。

直前アップグレードの場合のプレミアムポイントは、積算率が+50%になります。プレミアムクラスを最初から予約していると搭乗ポイントが400ポイント付与されますが、残念ながら直前アップグレードは対象外。
ですが、スーパーバリュートランジット75と組み合わせると、搭乗ポイント200ポイントは維持されたままなので、大量PP獲得が狙えます!
注意:タイムセールはPP単価が割高になる
ANAでは、タイムセールが定期的に開催されています。
運賃が安いので飛びつきたくなりますが、タイムセールはスーパーバリュー運賃で積算率が50%。路線によってはPP単価が良い場合もありますが、体力消費の割に獲得PPが少なくて悲しい気持ちになるので、あまりおすすめできません。
出発エリア別:国内線おすすめルート
スーパーバリュートランジット75(乗継路線)を利用することを前提にしたときに、日本各地から出発する乗継路線で、一番獲得PPの良い路線をまとめてみます。
| 出発エリア | 出発空港 | 経由 | 到着空港 | 獲得PP(片道) | 
|---|---|---|---|---|
| 北海道 | 札幌(千歳) | 東京(羽田) | 石垣 | 3,001 | 
| 稚内 | 東京(羽田) | 鹿児島 | 2,319 | |
| オホーツク紋別 | 東京(羽田) | 福岡 | 2,184 | |
| 女満別 | 東京(羽田) | 沖縄(那覇) | 2,789 | |
| 旭川 | 東京(羽田) | 沖縄(那覇) | 2,740 | |
| 根室中標津 | 東京(羽田) | 福岡 | 2,157 | |
| 釧路 | 東京(羽田) | 沖縄(那覇) | 2,708 | |
| 帯広 | 東京(羽田) | 沖縄(那覇) | 2,665 | |
| 函館 | 東京(羽田) | 沖縄(那覇) | 2,512 | |
| 東北 | 青森 | 大阪(伊丹) | 沖縄(那覇) | 2,292 | 
| 大館能代 | 東京(羽田) | 沖縄(那覇) | 2,347 | |
| 秋田 | 東京(羽田) | 石垣 | 2,654 | |
| 庄内 | 東京(羽田) | 石垣 | 2,563 | |
| 仙台 | 沖縄(那覇) | 石垣 | 2,465 | |
| 福島 | 大阪(伊丹) | 沖縄(那覇) | 2,016 | |
| 関東・甲信越 | 東京(羽田) | 沖縄(那覇) | 石垣 | 2,246 | 
| 北陸・東海 | 静岡 | 沖縄(那覇) | 石垣 | 2,064 | 
| 名古屋 | 沖縄(那覇) | 石垣 | 1,983 | |
| 富山 | 東京(羽田) | 石垣 | 2,500 | |
| 小松 | 東京(羽田) | 石垣 | 2,552 | |
| 能登 | 東京(羽田) | 沖縄(那覇) | 2,186 | |
| 関西 | 大阪 (伊丹・関西・神戸) | 沖縄(那覇) | 石垣 | 1,878 | 
| 大阪 (伊丹・関西・神戸) | 東京(羽田) | 稚内 | 1,838 | |
| 中国・四国 | 岡山 | 東京(羽田) | 稚内 | 1,952 | 
| 広島 | 札幌(千歳) | 稚内 | 1,779 | |
| 岩国 | 沖縄(那覇) | 石垣 | 1,691 | |
| 山口宇部 | 東京(羽田) | 女満別 | 2,078 | |
| 鳥取 | 東京(羽田) | 稚内 | 1,910 | |
| 米子 | 東京(羽田) | 稚内 | 1,994 | |
| 萩・石見 | 東京(羽田) | 札幌(千歳) | 1,876 | |
| 高松 | 東京(羽田) | 稚内 | 1,949 | |
| 徳島 | 東京(羽田) | 稚内 | 1,911 | |
| 松山 | 東京(羽田) | 稚内 | 2,075 | |
| 高知 | 東京(羽田) | 稚内 | 2,007 | |
| 九州 | 福岡 | 東京(羽田) | 稚内 | 2,268 | 
| 北九州 | 東京(羽田) | 稚内 | 2,219 | |
| 佐賀 | 東京(羽田) | 稚内 | 2,294 | |
| 大分 | 東京(羽田) | 稚内 | 2,166 | |
| 熊本 | 東京(羽田) | 稚内 | 2,270 | |
| 長崎 | 東京(羽田) | 稚内 | 2,333 | |
| 宮崎 | 東京(羽田) | 稚内 | 2,259 | |
| 鹿児島 | 東京(羽田) | 稚内 | 2,319 | |
| 沖縄(那覇) | 東京(羽田) | 女満別 | 2,789 | 
北海道から北陸・東海エリアまでの方は、とにかく南へ行くのが良さそう。
関西・中国・四国エリアの方は、北でも南でも良さそうですが、獲得PPは他エリアと比べると少なめ。
九州・沖縄エリアの方は、とにかく北へ行くのが良いということがわかります。
あくまで「一番獲得PPが多い路線」をまとめたので、北は稚内空港・南は石垣空港が多めですが、行き先は周辺の空港でも良いと思います。
国際線の修行ルート選びのポイント
国際線を利用すると、一回の搭乗で大量のプレミアムポイントが獲得できるため、最短ルートとして人気です。国内線よりは割高になりますが、最短で終わらせるための効率について考えてみたいと思います。
ポイントは3つ。
ポイント1:アジア・オセアニア方面へ
国際線のプレミアムポイントの計算方法は「路線倍率」の部分で変動があり、アジア・オセアニアで1.5倍、その他が1倍。ANA以外のスターアライアンス便も1倍です。
つまり、国際線を利用する場合は、アジア・オセアニア方面のANA便を利用するのが良いということになります。

アジア・オセアニア方面の中でも、区間マイルの多い路線を選ぶと効率が良くなります。
行きたい国へ行くのが一番ではありますが、成田・羽田空港から就航している東南アジア・南アジア・オセアニア路線で獲得できるプレミアムポイント早見表をまとめています。
ポイント2:プレミアムエコノミーを利用する
最短で終わらせるなら、プレミアムエコノミーで搭乗すると大量のプレミアムポイントが獲得できます。気軽に購入できる金額ではなくなりますが、SFC修行という理由で優雅に楽しむのもアリかな、と。
プレミアムエコノミー(E)で搭乗すると、積算率100%で搭乗ポイントが400ポイント加算されます。
一番距離が近いマニラ(1,880マイル)で片道3,220ポイント、一番距離のあるパース(4,926マイル)で片道7,789ポイント獲得できます。

注意したいのは、プレミアムエコノミーでも(N)という記載がある場合は積算率が70%となるので、予約クラスをよく確認してから予約するようにしてください。
| 予約クラス | 区間基本マイレージに対する 積算率 | 搭乗ポイント | |
|---|---|---|---|
| プレミアムエコノミー | G、E | 100% | 400 | 
| N | 70% | 400 | |
| エコノミークラス | Y、B、M | 100% | 400 | 
| U、H、Q | 70% | 0 | |
| V、W、S、T | 50% | 0 | |
| L、K | 30% | 0 | |

ポイント3:国際線搭乗前に、国内線の乗継便を利用する
国際線に乗る前に、成田や羽田まで国内の他空港から乗り継いで来る方もたくさんいます。その場合、羽田までの国内線が安く搭乗できる割引運賃が適用されます。
この乗継時の国内線の積算率は100%!
国内線のポイントをご紹介したときにはなかった積算率です。とても良い単価でプレミアムポイントを獲得できます。
おすすめは、那覇を出発地にして国際線を予約するルートです。那覇⇔羽田間のプレミアムポイントは、積算率100%で往復3,936ポイント獲得できます。

出発地となる那覇までの国内線は、別途予約する必要があります。
ただ、最寄りの空港から那覇までをスーパーバリュートランジット75で行くプランにして、国内線の直前アップグレードも組み合わせれば、一回で大量のプレミアムポイントが獲得できます…!
例えば、札幌・新千歳空港を起点に修行する方が那覇空港発の国際線で修行ルートを組んだとしたら、那覇までを大阪もしくは羽田乗継で行く国内線を予約すると、一回の修行ルートで25,000ポイント以上獲得できます。
2回このルートで搭乗すれば、50,000ポイント獲得できますね!これが最短ルートだと思います。
| 予約 | 出発 | 到着 | クラス | 獲得PP | 
|---|---|---|---|---|
| 国内線 (往路) | 札幌 | 大阪 | スーパーバリュートランジット75 | 1,199 | 
| 大阪 | 那覇 | スーパーバリュートランジット75 (直前アップグレード) | 2,047 | |
| 国際線 (往路) | 那覇 | 羽田 | エコノミー(Y) | 1,968 | 
| 羽田 | シドニー | プレミアムエコノミー(E) | 7,694 | |
| 国際線 (復路) | シドニー | 羽田 | プレミアムエコノミー(E) | 7,694 | 
| 羽田 | 那覇 | エコノミー(Y) | 1,968 | |
| 国内線 (復路) | 那覇 | 大阪 | スーパーバリュートランジット75 (直前アップグレード) | 2,047 | 
| 大阪 | 札幌 | スーパーバリュートランジット75 | 1,199 | |
| 合計 | 25,816 | |||
航空券の金額次第ではありますが、金額を気にせずとにかく大量にポイントが欲しい方には国際線の利用がおすすめです。
2025年のSFC修行まとめ
ここまで、国内線と国際線それぞれのルート選びのポイントについてまとめてきました。
国内線ルート選びのポイント
- スーパーバリュー75を利用する
- できれば乗継路線(スーパーバリュートランジット)を利用する
- 直前アップグレードを利用する
【注意点】タイムセールはPP単価をよく確認してから利用する
国際線ルート選びのポイント
- アジア・オセアニア方面へ
- プレミアムエコノミーを利用する
- 国際線搭乗前に、国内線の乗継便を利用する
コストはかかりますが、国際線にプレミアムエコノミーで1回と、あとは国内線の出発エリア別おすすめルートでまとめたように乗継路線に4〜5回搭乗すると、50,000ポイントは達成できます。
国内線だけで修行する場合は、とにかく乗継路線を10回以上乗る必要がありますが、「月に1回」など無理なく継続していけば、1年間で達成するのは難しくなさそうです。
また、ライフソリューションサービスの利用も含めてステータス達成を目指せば、コストも搭乗回数もおさえられます。
2023年に国内線だけでSFC修行を実施したルートと費用を公開しています。
本ページでまとめたようなポイントに気づく前に開始していたので、効率は悪い修行ルートになっていますが、もし参考になればご覧になってみてください。

 
  
  
  
  






